平成29年保育士試験問題(前期)
子どもの保健

(選択式20問)

問1 次の文は、身体の発育に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

1 乳幼児の身体発育を長期的に評価したり医学的判定に用いる場合は、厚生労働省によ る全国調査(平成 12 年)による値が用いられるが、平成 24 年度からの母子健康手帳に は平成 22 年の発育値が示されている。

2 体重、身長の測定値は基準の平均に比較してそれより大であれば発育良好、小であれ ば発育不良と判定する。

3 頭囲を計測するときは、後頭部の一番突出しているところ(後頭点)から前頭部の一 番突出しているところを通る周径を、巻尺で計測する。

4 生理的体重減少とは、生後7日以降の新生児に見られる一過性の体重減少である。

5 頭囲が3パーセンタイルより小さくともいずれ回復するので様子をみるだけでよい。


 

問2 次の文は、生後6か月の女児の身体計測結果および現在の状況に関する記述である。 これらの結果・状況から保育士として保護者にアドバイスを行う場合、その内容として 不適切な記述を一つ選びなさい。

(計測結果および現在の状態)
現在の体重 6 . 0kg、身長 61cm。出生時は、体重 2 . 8kg、身長 48cm、頭囲 32cm であっ た。首はすわり、寝返りはでき、支えると座れる。あやすと反応し、時には声を出して笑 う。離乳は開始しており、すりつぶしたかゆや野菜を機嫌よく食べる。母子健康手帳の成 長記録をみると3パーセンタイルを超えている。

1 体重と身長のバランスは問題ない。

2 現時点の発達には、大きな問題はない。

3 体重・身長ともに標準より少ないので、離乳食の回数と量を増やした方がよい。

4 出生時から今までの体重身長の変化は、大きな問題はない。

5 両親の幼少時の体格について尋ねたところ、比較的小柄であったとのことで、大きな 問題はない。

 



 

問3  次のうち、「健やか親子 21(第2次)」で示された母子保健の基盤課題および重点 課題として不適切な記述を一つ選びなさい。

1 育てにくさを感じる親に寄り添う支援

2 学童期・思春期から成人期に向けた保健対策

3 未婚率上昇への対策

4 子どもの健やかな成長を見守り育む地域づくり

5 妊娠期からの児童虐待防止対策



 

問4 次の文のうち、「保育所保育指針」第5章「健康及び安全」の一部として不適切な 記述を一つ選びなさい。

 

1 施設の温度、湿度、換気、採光、音などの環境を常に適切な状態に保持するとともに、 施設内外の設備、用具等の衛生管理に努める

2 保育中の事故防止のために、子どもの心身の状態等を踏まえつつ、保育所内外の安全 点検に努め、安全対策のために職員の共通理解や体制作りを図るとともに、家庭や地域 の諸機関の協力の下に安全指導を行う

3 子ども及び職員が、手洗い等により清潔を保つようにするとともに、施設内外の保健 的環境の維持及び向上に努める

4 災害や事故の発生に備え、危険箇所の点検や避難訓練を保育時間外に実施する

5 外部からの不審者等の侵入防止のための措置や訓練など不測の事態に備えて必要な対 応を図る

 


 

問5 次の文は、保育所における、健康に関連する子どもの世話についての記述である。 適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 鼻をかむときには、片方の鼻をきちんと押さえ、口を閉じて、片方ずつかむようにす る。

B おむつを尻の下に差し込むときは、両足首を持ち上げて手早くお尻をあげ行う。

C 子どもにとって、口に水を入れ、ブクブクし吐き出すうがいは、上を向いて「あー」 と声を出して吐き出すうがいより難しい。

D 保育所での歯みがきは、衛生効果を上げるため、年齢を問わず保育者が行う。

E 手洗い後の手拭きには、個人用タオルか使い捨てのペーパータオルなどを使用し衛生 面に配慮する。

 

(組み合わせ)

 
1 × ×
2 × × ×
3 × × ×
4 ×
5 × ×


 

 

問6 次の文は、乳幼児の標準的な運動発達に関する記述である。不適切な記述を一つ選 びなさい。

1 4か月になると、首がすわっている。

2 10 か月になると、何かにつかまって一人で立ち上がれる。

3 1歳になると、ぎこちないながらも一人で歩く。

4 2歳になると、両足でピョンピョンとぶ。

5 3歳になると、スキップができる。


 

 

問7 次の文は、子どもの生理機能に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

 

1 毎分の心拍数は、乳児よりも幼児の方が速い。

2 体温は、乳幼児と成人を比較すると乳幼児の方が高い。

3 血圧は、最高血圧と最低血圧があるが、乳幼児における最低血圧の値は成人と同等で ある。

4 毎分の呼吸数は、乳児の方が幼児よりも少ない。

5 排尿は、幼児に比べ乳児の方が頻回で、一回の量も多い。

 


 

問8 次の文のうち、乳幼児の夏の過ごし方の留意点に関する記述として不適切な記述の 組み合わせを一つ選びなさい。

 

A 外遊びは、朝の涼しい時間帯や、日陰で行うのがよい。

B こまめな水分補給は、熱中症の予防になる。

C 日射しが強い時の外遊びでは、白色系の素材の衣服は避けるようにする。

D 冷房や扇風機の風が、十分に子どもにあたるよう配慮する。

 

(組み合わせ)

1 A B
2 A D
3 B C
4 B D
5 C D



問9 次の文は、子どものアトピー性皮膚炎に関する記述である。適切な記述を一つ選び なさい。

 

1 アトピー性皮膚炎の原因は、食物アレルギーである。

2 アトピー性皮膚炎をもつ子どもは、一般的に気管支喘息を合併しているので、運動を させる時には特別な注意を払う。

3 アトピー性皮膚炎をもつ子どもは、プールで悪化するため、参加させない。

4 アトピー性皮膚炎をもつ子どもは、自律神経系のバランスを欠くため、乾布摩擦を励 行する。

5 アトピー性皮膚炎は、皮膚にかゆみのある湿疹が出たり、治ったりを繰り返す疾患で ある。

 


 

問 10 次の文は、子どもの疾病の予防と適切な対応に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

 

1 新生児期に発見できる永続的な聴覚障害の頻度は、出生 1, 000 人に約1~2人であ り、新生児聴覚スクリーニングで発見されることが多い。

2 従来、子どもの難聴の多くは、2歳すぎに発語の遅れで疑われ、診断や療育開始は3 歳頃行うことが多かったが、現在は早期に難聴を発見することが重要であるとされてい る。

3 生後5~7日目の新生児から少量の血液を採取し、アミノ酸や糖質の代謝異常、甲状 腺や副腎の内分泌疾患の有無を検査する一般的な新生児マススクリーニングは、希望者 のみに自費で実施されている。

4 2000(平成 12)年頃から、血液中の様々な物質の量を一斉分析できるタンデム質量 分析計(タンデムマス)を用いた新しい新生児マススクリーニングが欧米を中心に世界 的に普及しつつある。

5 タンデム質量分析計(タンデムマス)では、何らかのストレス(感冒や消化不良症な ど)を契機に、急性発症して後遺症を残したり、突然死する病気を発見できる。

 


 


問11 次の文は、睡眠に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした 場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 睡眠中の状態には、レム睡眠とノンレム睡眠がある。

B レム睡眠では、夢を見ていることが多い。

C 睡眠全体に占めるノンレム睡眠の割合は、思春期以降加齢とともに減少する。

D 睡眠覚醒リズムの調節には松果体から分泌されるメラトニンが関係している。

 

(組み合わせ)

   
1
2 ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×

 


問 12 次の文は、国際疾病分類第 10 版(ICD− 10)における常同運動障害についての 記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一 つ選びなさい。

A 爪かみ、指しゃぶり、鼻ほじりは、この障害の症状に含まれる。

B 常同的な自傷行為には、反復する頭打ち、顔叩き、目を突く行為などが含まれる。

C 精神遅滞に伴って出現することが最も多い。

 

(組み合わせ)

   
1 ×
2 ×
3 ×
4 × ×
5 × × ×

  

 

 

問 13 次の文は、注意欠如・多動症に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記 述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

 

A アメリカ精神医学会が作成した診断基準(DSM-5)では、症状のうちいくつかが 12 歳になる前から存在していたことが条件になる。

B 症状の一つに衝動性がある。

C 落ち着きのなさを保育者が頻繁に叱責することにより、自尊心が育ちづらくなる。

D 注意欠如・多動症の症状に有効な薬物が存在する。

 

(組み合わせ)

   
1
2 × ×
3 ×
4 × ×
5 × × × ×

 

 

 


問 14 次の文は、検査に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした 場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい

A 侵襲的な検査には、血液検査、脳波検査、超音波検査などがある。

B 抗てんかん薬のバルプロ酸やカルバマゼピンでは、定期的に血中濃度を測る。

C 甲状腺機能低下症では、意欲低下、注意集中困難、思考の遅延がみられる。

D てんかんなどのけいれん性疾患では、脳波検査で棘波、棘徐波が出現する。

E 頭部のCT検査やMRI検査などにより、脳の画像診断を行う。

(組み合わせ)

   
1 × ×
2 × ×
3 ×
4 × × ×
5 × × × ×





問 15 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
4歳のM君は、6か月前から保育所に通っている。M君の母親は、担当保育士にM君が 危険な行動を頻繁にすることを訴えた。例えば家では高いところから飛び降りたり、ガラ ス戸に突進したり、外出時も車の方に駆け出すなどをするという。保育所では、現在まで に訴えのような危険な行動は見られず、発達については特段の問題はないと捉えている。

【設問】
次のうち、担当保育士が行うべき対応について適切な記述を○、不適切な記述を × と した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

 

A お迎えの場面での母親に対する子どもの行動をよく観察する。

B 母親に育児について他に困っていることがないかを尋ねる。

C 現時点では地域の支援機関を検討する必要はない。

D 保育所では問題行動がないので、危険な行動は気にしないように母親に伝える。

 

(組み合わせ)   

   
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × ×


 

 

問16 次の文は、食物アレルギーに関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

1 食物アレルギーとは、ある食物を経口摂取した後に不快な症状を呈するものをいう。

2 平成 21 年度の日本保育園保健協議会での全国調査によると、食物アレルギーの有病 率は約 20%であった。

3 食物アレルギーの原因として保育所で除去されている食物のうち最も頻度の高いもの は鶏卵であり、次いで乳製品である。

4 食物アレルギーの症状で最も多いものは呼吸器症状である。

5 食物アレルギーの治療は原因食物の除去であり、乳児期からの早期除去が望まれる。

 


 

問 17 次の文は、幼児の発熱と保育所におけるその対応についての記述である。適切な 記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

 

A 熱が高いほど重症であるため、ただちに保護者に連絡する。

B 幼児期は、環境温度によって体温が左右されやすい。

C 幼児期は、熱性けいれんをおこしやすい。

D 発熱を確認した場合は、すみやかに解熱剤を使用する。

E 熱が高いときは、本人が暑がっている場合でも厚手の衣類、寝具にする。

(組み合わせ)

   
1 ×
2 × × ×
3 × ×
4 × × ×
5 × ×

 

 

 


問18 次の文は、保育所における保健計画の作成に関する記述である。不適切な記述を 一つ選びなさい。

1 計画作成には、全職員の共通理解を深め、協力体制づくりを行うことが必要である。

2 計画作成に当たって、地域の保健医療の課題や動向を把握することも大切である。

3 日々の保育に支障をきたさないよう、計画の実施・達成は専門的職員に任せる。

4 具体的な活動の企画立案も、全体計画に携わった専門的職員が続けて担当するのが望 ましい。

5 計画は、子どもへの配慮をクラスごとや月齢別に作成する。

 


 

問19 次の文は、アナフィラキシーに関する記述である。最も適切な記述を一つ選びな さい。

 

1 アナフィラキシーとは、アレルギー反応により、皮膚症状、消化器症状、呼吸器症状 が、複数同時かつ急激に出現した状態をいう。

2 アナフィラキシーショックとは、アナフィラキシー症状の中で特に全身の皮膚の紅潮 をいう。

3 アナフィラキシーが出現した場合でも、アドレナリン自己注射薬(エピペン® )をす ぐに使用する必要はない。

4 食物アレルギーの初発症状がアナフィラキシーであることはない。

5 アナフィラキシーが出現する時間は、食物摂取後およそ2時間以上経ってからである。

 


 

 

問20 次の文は、乳幼児突然死症候群(SIDS)に関する記述である。適切な記述を 一つ選びなさい。

 

1 SIDSは、原則として1歳未満の児に突然の死をもたらした症候群である。

2 SIDSの診断は剖検および死亡状況調査に基づいて行うが、やむをえず解剖がなさ れない場合でも状況から診断する。

3 仰向け寝は、SIDS発症の危険因子である。

4 母乳栄養は、SIDS発症の危険因子である。

5 SIDSは、窒息が死因である場合も含まれる。


 

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