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公立保育園の民営化
民営化の進む公立保育園
東京23区では2年間で30園を越す民営化
数年前から公立保育園でも民営化の動きが進んでいることはご存知でしょうか?
東京都23区では平成16年度からの2年間で、約30園の民営化が行われています。今後も民営化が決定されている園があるので、さらに民営化の動きが加速するとされています。
| DATA 東京23区・葛飾区の保育園 | |
| 区立保育園数 | 私立保育園数 |
| 44園 | 28園 |
| 平成22年4月までに5園の公立保育園が民営化が決まっています。 | |
気をつけておきたい点は、保育園の民営化は国が今まで行ってきたNNTや日本郵政公社の民営化とは大きく違う点です。
それは、保育園運営における人員配置数や安全管理などの『最低基準』が変わらないことです。
民営化後も保育料の算定基準や徴収など自治体が管理し、補助金もでるので民営化によって保育料が値上がりするといったことはありません。
行政が民営化を進める理由ですが、運営費の削減、多様化する保育ニーズへの対応、待機児童の削減といった理由があげられます。公立保育士を減らし民間に委託することで人件費を削減でき、延長保育や休日保育などにも柔軟に対応できるようすることで多様化する保育ニーズにも対応できる。まさに一挙両得にしようといった具合です。一般的にはとても画期的な政策と感じられるでしょうが、私たち保育士やこれから保育士を目指す方にとっては、安定して保育士を続けやすい公立保育士の道が狭まることは残念でなりません。
例えるならば、仮にA区にある職員20人が在籍する保育園が民営化されるとすると、そこに在籍している職員は全員入れ替わりになります。その園に勤めていた職員は、A区の他の園に異動になるか、空きがない場合はその他の職に異動になってしまう可能性も出てくるのです。『保育士』という仕事を生涯の仕事にしたいという思いで、念願の公立保育士になれたのが一転、想定外の仕事に就く可能性も高まってしまうわけです。
また、これから保育士資格を取得する方にとっては、民営化の流れを受けて、本年度の保育士枠での採用を行わないといった状況の可能性も高まってしまいます。
民営化によって変わること
サービスの充実
・多様化する保育ニーズに対応して、延長保育や休日保育を実施されます。(葛飾区)
職員はどうなるのか?
保育園の民営化では、郵政民営化の時のように職員がそのまま民営化された郵便局に残るのではなく、基本的に職員は全員入れ替わります。
子どもを預ける保護者にとっては、ベテラン保育士の減少で保育の質が下がらないか?職員の入れ替わりが増え子どもが不安定になるのでは?といった不安があげられています。
保育料はどうなるのか?
葛飾区の場合を見ると、民営化によっての保育料の改定はありません。
区内の認可保育園の保育料は区が決定しているためです。
民営化の『移管』と『委託』の違いは?
保育園の民営化には、『移管』と『委託』の2種類があります。
・移管(=民設民営化)とは、通常、土地を無償貸与し、建物・備品を有償譲渡して完全に私立認可園となる場合を指します。土地や建物は有償で譲渡されます。
・委託(=公設民営化)とは、公立保育園のままで、保育園の運営を社会福祉法人や学校法人、企業、NPO法人などに委託して、保育園を運営を民間に任せることを指します。土地や建物は行政が管理し、実際の保育などは委託先が担当することになります。