男性保育士 本当のはなし2
男性保育士 本当のはなし2
ケース1
年中組保護者の方より
「プールの着替えに男性がいるのはどうなんでしょうか?」
これは私が働き始めた当初の話です。毎日仕事を覚えるので精一杯だった1年目ですが、園児が降園後、園長先生と主任に呼び出されました。そのようなことは初めてだったこともあり「何だろう。。」と思いながら緊張したことを覚えています。
そして話しを聞いて見たところ、先日行ったプールに関してある保護者の方から「プールの着替えに男性がいるのはどうなんでしょうか?」という意見が出たとの事でした。そういった事例があることは学生時代に耳にしていましたが、実際に自分に向けて言われてしまうと少しショックを受けた記憶があります。
その後ですが、園長と主任で話し合った結果とりあえず様子を見るといった対応をする事になりました。今思うと、初めて園に男性の先生が入り保護者の方も不安だったのかと思います。(実際にニュースなどで事件が起こったりすると保護者の気持ちも十分に理解できます)
こういった問題は、自分と保護者と『信頼関係』が構築できていなかったことが原因です。振り返ると私自身が何年も勤めていればこういったクレームはなかったと思います。これまでいなかった男性の先生が新任の先生として入るということは、本人も保護者もお互い少なからず不安があるわけです。
このケースの場合ですが、その後様子を見ているうちに自分自身が経験を積んで保護者の方とコミュニケーションと信頼関係を少しずつ築いていくうちに今回のようなクレームが起こることはありませんでした。
ケース2
着替える場所がない!トイレがない!
多くの男性保育士が経験しているのが脱衣所とトイレがない事です。私自身は教室で着替えたりする事に抵抗はないのですが、周りにいる女性の先生に余計な気を遣わせてしまったり、不快な思いをさせてはいけないという思いがあります。
そして私の場合、保育士として最初に勤めた保育園では更衣室があったものの、共同の更衣室となっており実質女性の更衣室となっていました。正確には子どもたちに体操を教えてくれる外部の男性の先生が使用していたりするので共同ではあるのですが、外部の先生が利用する時間は園の先生方とは利用時間がまったく被らないため問題なく共同でも運用できていたのです。
ところが職員として初めて男性として先生が働くこととなり、主任の先生方も当初はどのように対応して良いかわからなかったのだと思います。更衣室のロッカーが自分だけないというのもおかしいですし、「先生はどこか適当な場所で着替えて」と言うわけにもいかなかったのでしょう。もしそう言っていただければ、自分にとってはとても気が楽だったことでしょう。とはいえ、そんなことを知らない先生方は気を遣っていただき(私自身も新人だったので、当初は言われた事にそのまま従う事しかできなかったので)そのような更衣室に自分のロッカーがあるという状況になっていました。この状況の時は毎日朝から憂鬱でした。女性が着替えているかもしれない更衣室にノックをして確認をして、着替えている先生がいればその先生も嫌な思いをしているんだろうなと思いました。そして誰もいないときに急いで入り、急いで着替えて出て行きます。誰かくるんじゃないか?とても焦って更衣室で着替えていましたね。
そのうち仕方がないので、着替えるためだけに毎日早く園に行き、早着替えをして、誰とも会わずに更衣室を出られたときは「ほっ」と一息をつく。‥そんな日が続きました。
しかし、そういった日々も解決する日を迎えます。日が経つにつれだんだん先生方とコミュニケーションがとれてきたことで、空きスペースを使わせてもらうように許可を頂いたのです。最初は「本当にいいの?」と言われましたが、自分はもちろん、「ぜんぜん大丈夫です!」と張り切って返事をしました。
「これで着替えに困らない!早く出勤しなくてもいい!もっと早く言えば良かった!」と、とても嬉しく思ったことを覚えています。
このようなことを思い返すと普通のことや何気ない事が男性保育士にとって意外と大きな悩みになるんだなとつくづく感じます。
トイレ事情も更衣室と同じような経験あり、私が勤めていた保育園では職員トイレとして大きめトイレが1つあり、個室と男性用のトイレが合わさっている一般的なタイプなのですが、男性の私が大小どちらの場合もそこ利用することは一切しませんでした。更衣室と同様、女性の先生がいつ入ってくるかもわかりませんし、トイレの入り口をあけたら既に女性の先生が入っているかもしれません。
そのため私の場合ですが、子ども用のトイレに一つだけある大人用のトイレを利用していました。女性の先生がわざわざここのトイレを使いませんし、現に私が入っていたら誰も入れません。子ども用のトイレは廊下と直結でとても開放感があるので個室ではあるものの、足音なども聞こえるのでとても落ち着いて用を足すといった状況ではありませんでしたね。
このように男性保育士は何かと不便がありますが、意外と時間が経つにつれなんとかなっていくものです。あとはその環境に自然と慣れてしまうまで待つことも大切かもしれません。とはいえ、些細なことでも自分だけしか気づかないこともたくさんあるので悩みが出てきたら、まずは身近な先生に相談してみるのが1番の解決策になるかと思います。
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