保育士試験について

なかのゆうと
監修なかのゆうと(保育士資格保有/著書「新人保育士のきほん」他)

保育士試験について

保育士試験は、都道府県ごとに毎年2回行われます。試験日の日程は全国統一で決められ、重複して受験することはできません。また試験問題も全国統一の問題を行います。試験は第一次試験が『筆記試験』、そして筆記試験を合格すると『実技試験』を受験することができます。

『筆記試験』は全科目全問が五択のマークシート方式で行われます。
『実技試験』は『音楽表現、造形表現、言語表現』の3分野から、受験申請時に2科目を選択し、その科目を受験します。(詳細は『筆記試験』『実技試験』を参考にして下さい。)

【グラフ】保育士試験 - 受験者数・合格率の推移(2022年最新版)

※1 2020年前期筆記試験は中止となりました。
※2 2015年の地域限定保育士試験

令和4年度(2022年)の合格者数ですが上記グラフにある通り、前期の試験受験者数が40,501人、合格者が12,750人で合格率31.4%、後期の試験受験者数が34,345人、合格者が10,128人で合格率29.4%となりました。
前年度の合格率が20%前後でしたが、2022年は平均30%前後の合格率となり、大きく合格率が伸びました。問題の雰囲気が変わっており、比較的難易度が下がった印象がありますが2023年度の保育士試験もこの流れが続くか注視したいと思います。

また、受験者数についてですが保育士試験が前期後期の2回となってからは受験者数は年々増加傾向となっており、2021年度は合計83,175人の受験者となり過去最高の受験者数を更新しましたが、2022年度は79,378人と4000人程度減った結果となりました。

保育士試験 - 合格率全国平均一覧 -

全国平均(厚生労働省発表)
年度 受験者数 合格者数 合格率
2022年
(後期)
34,345人 10,128人 29.4%
2022年
(前期)
40,501人 12,750人 31.4%
2021年
(後期)
39,309人 8,373人 21.3%
2021年
(前期)
38,925人 7,276人 18.7%
2020年
(後期)
39,559人 9,111人 23.0%
2020年
(前期)
※実技試験のみ実施
1,423人 1,072人 75.3%
2019年
(後期)
36,640人 12,009人 32.8%
2019年
(前期)
36,640人 5,169人 14.1%
2018年
(後期)
33,250人 4,827人 14.5%
2018年
(前期)
33,262人 8,394人 25.2%
2017年
(後期)
31,560人 7,639人 24.2%
2017年
(前期)
29,556人 5,594人 18.9%
2016年
(後期)
35,255人 10,412人 29.5%
2016年
(前期)
35,455人 7,817人 22.0%
2015年
(地域限定)
10,814人 2,384人 22.0%
2015年 46,487人 10,578人 22.8%
2014年 55,137人 9,894人 19.3%
2013年 51,055人 8,905人 17.4%
2012年 52,257人 9,726人 18.6%
2011年 49,307人 6,957人 14.1%
2010年 46,820人 5,324人 11.4%
2009年 41,163人 5.204人 12.6%
2008年 37,744人 3,989人 10.6%
2007年 38,032人 7,750人 20.4%
2006年 39,192人 5,693人 14.5%

科目免除について

幼稚園教諭免許(1種・2種)所有者は、科目免除願に『幼稚園教諭免許状』または『教育職員免許状授与証明書』の写しを提出することで、筆記試験科目の『保育の心理学』・『教育原理』、二次試験の『実技試験』が免除されます。

受験申請に必要なもの

必須

  • 受験申請書(写真貼付)
  • 受験手数料 12,900円
    (内訳: 受験料 12,700円 + 受験の手引き郵送料 200円)
  • 受験資格を証明する書類(卒業証明書など)

該当する方のみ

  • 戸籍抄本(受験資格を証明する書類が現在の姓名と異なる場合)
  • 科目免除願(幼稚園教諭免許を取得しており、科目を免除する場合)

目安とするスケジュール~試験内容の公表から試験日程~

受験申込期間 

前期:1月末頃
後期:7月末頃

全国の試験会場

全国の試験会場案内はこちら

筆記試験

前期:4月頃
後期:10月頃

実技試験

前期:6月頃
後期:12月頃

日程や必要書類の詳細は、全国保育士養成協議会や各都道府県庁の保育士試験係にお問い合わせください。

筆記試験の出題科目

保育士試験の変更内容比較
2012年まで 2013年~
社会福祉 社会福祉
児童福祉 児童家庭福祉
発達心理学
精神保健
保育の心理学
子どもの保健
小児保健
小児栄養 子どもの食と栄養
保育原理 保育原理
教育原理
養護原理
教育原理
社会的養護
保育実習理論 保育実習理論

2013年からの保育士試験より、筆記試験科目分野が変更になりました。

2013年の筆記試験より(9科目)を合格したものが実技試験へすすめます。合格科目は3年間有効なので、不合格だった科目以外は次回免除されます。
合格基準は60点以上が目安となっています。

保育士試験筆記試験について見てみる

実技試験の出題科目

1.音楽表現に関する技術
2.造形表現に関する技術
3.言語表現に関する技術

※受験生はその 3 分野の中から 2 分野を選んで受験します。

保育士実技試験について見てみる

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著作・制作など
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なかのゆうと(保育士資格保持)
監修・原作・執筆・編集
著書に『先輩が教えてくれる! 新人保育士のきほん(翔泳社)』、『保育士になろう!(青弓社)』。元私立幼稚園教諭。現役保育士や児童福祉施設などに勤務する方を取材し、保育現場のリアルを発信します。
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