保育士資格ともう一つ資格をとってみよう

現役の保育士さんはどんな資格を持っているの?

保育士資格ともう1つ資格を取ることで、保育の幅が大きく広がります。また、自分が教えたい指導や子どもたちのケアに携わることも可能になるため仕事のモチベーションややりがいのアップに繋がります。自分の得意な分野の指導をして保育園での貴重な存在を目指してみませんか?

まず前半では、現役の保育士さん達がどんな資格を持っているのか?をデータを元に解説し、後半では現役の保育士さんがこれから取得できる資格についてピックアップして紹介します。スキルアップや保育に結びつく貴重な資格なども選んでいます。

【グラフ】保育士資格以外に保有している資格

大学・短大・専門卒業者は、卒業と同時に複数の資格を取得

大学・短大・専門に入学すると、保育士資格とは別に他の資格を同時取得することが大半を占めます。2019年時点では、大学進学率は54.67%と過半数を超えており、以前と比べると教員免許と一緒に保育士資格を取得する方が多くなりましたし、保育系の専門や短大に通学すると、幼稚園教諭免許を卒業と同時に取得できる学校がスタンダードなため、必然的にグラフの上位にある資格が現役保育士にとっても、保有している他の資格となる訳です。

他にグラフで注目すべき点ですが、『子育て支援員』の増加です。あまり知名度がないのは、平成27年にスタートした『子ども・子育て支援新制度』のもと、保育の仕事や子育て支援に就業する人を増やす目的で作られた新しい資格のためです。

保育所はもちろん、子育てひろばや学童クラブなど活躍できるフィールドが多彩なため、今注目されている資格の一つとなっています。

グラフでは、実際に現役保育士の方が保有している保育士以外の資格がわかりましたが、あくまで他に所持している資格は何かであるため、現役の保育士の方が保育の幅を広げようと考えていたり、スキルアップを目指す場合では現実的ではなかったり、効果的ではない資格も多くあるため、後半ではグラフにもある『その他保育・教育関係の資格』や現役の保育士の方が仕事と平行して取得できる保育に役立つ資格を紹介します。

スキルアップやモチベーションを高めるもう1つの資格

幼稚園教諭免許状

チャイルドマインダー

キャンプ・インストラクター

森林インストラクター

ネイチャーゲーム指導員

幼稚園教諭免許状

幼稚園教諭

規制改革推進3か年計画を踏まえ,幼稚園と保育所の連携をより一層進めるため、保育士として一定の在職経験があれば、幼稚園教諭免許状を取得できる幼稚園教員資格認定試験を受験することが出来るようになりました。

この制度は2005年から始まったもので、それまでは短大や専門学校で規定の単位を取得して卒業する以外資格取得はできませんでした。

幼稚園教員資格認定試験は,受験者の学力等が大学又は短期大学などの幼稚園教員養成の過程を卒業して幼稚園教諭二種免許状を取得した方と同水準に達しているかどうかを判定するものです。

教員資格認定試験に合格すると合格証書が授与され、合格証書を元にして都道府県の教育委員会に申請を行うことによって免許状が授与されます。

2015年から新たにスタートした『子ども・子育て支援新制度』では、『認定こども園』の普及を図っており、施設数は年々拡大傾向にありますが、そこで働くための配置職員基準として幼稚園教諭の免許状と保育士資格を併有することが原則となっているため、今後『幼稚園教諭免許』の需要も拡大していくと思われます。

幼稚園教諭免許状の詳細

保育士との関連性

幼保一元化の流れが進み、保育士と幼稚園教諭免許の両方を持った人材が求められています。

受験資格

保育士として「3年以上かつ4,328時間以上」の実務経験がある(見込みでも可)方

取得期間の目安

半年~

資格取得費用目安

70,000〜80,000円

試験時期

Web受験

主催団体

文部科学省

資格取得可能な講座

聖徳大学通信教育部

チャイルドマインダー

チャイルドマインダー

チャイルドマインダーとは、個別保育のプロフェッショナルです。保育士が保育園などの集団保育を行って活動のに対し、チャイルドマインダーは小規模の保育施設(自宅や企業内保育など)で活躍しています。

イギリス発祥の資格でイギリスでは国家資格として扱われており現在、イギリスにおける家庭外保育の約70%をチャイルドマインダーが担っているほどの有名な資格です。日本ではまだ浸透していませんが、保育所不足を抱える日本でもこれからますます注目される資格の一つと言えます。

仕事内容は、企業内保育室やベビーシッターとして勤務することや、自宅で保育室を開業するといった方法があります。資格取得方法としては日本ではいくつかの民間の協会が資格を発行しております。

チャイルドマインダーの詳細

保育士との関連性

個別保育のプロフェッショナルのチャイルドマインダー。今後、保育士からさらにステップアップができ職業の幅も広がります。自宅での託児施設などを開きたい方にもおすすめします。

受験資格

養成セミナー修了後に検定試験を受ける

取得期間の目安

6ヶ月~

受験費用

1万2600円
セミナー受講料は除く

試験時期

毎月1〜数回

合格率

70%

資格発足年月

1995年4月

主催団体

ヒューマンアカデミー

キャンプ・インストラクター

キャンプインストラクター

キャンプ・インストラクターとは、キャンプでの必要な知識を持つ指導者です。主に野外炊事やキャンプファイヤー、ルールやマナーなどのキャンプの基礎的な指導を行ったりします。更にキャンプディレクターとなれば、キャンプの企画依頼や指導者の養成などの仕事もあります。

(社)日本キャンプ協会または都道府県支部が主催している講習会(2泊3日以上)に参加して、講習最終日の試験に合格すれば資格取得できます。

講習内容は、キャンプの基礎から歴史、安全やマナーに関すること、キャンプカウンセリングなどの理論、キャンプ生活に関する基礎実技(縄の結び方やテントの設置の仕方など)から野外活動種目などの応用実技を学習し、実践を通してキャンプ指導者としての知識を身につけます。

キャンプ・インストラクターの詳細

保育士との関連性

保育系の専門学校や大学でも資格取得をカリキュラムに入れている学校もあり、短期で取得できるのでおすすめです。
子どもと関わる仕事ではキャンプに行くことも多いので、持っていれば心強い資格となります。

受験資格

18歳以上
その他に特に制限はありません。

取得期間の目安

3日~4日
2泊3日の講習を受けるタイプと1泊2日を2回に分けて行うタイプなどあります。
講習内容は、基礎実技7時間、応用実技3時間、理論6時間、指導実習4時間となっています。

受験費用

3000円(受験料)+ 講習会費用
講習会参加が必須となり、期間・会場で多少の違いがありますが、目安として2万円ほどが必要となります。また、受験料を含めた資格の登録経費は1万5000円。テキスト代2000円。

試験時期

不定期
講習会最終日に実施。講習会は全国で不定期に行われるが、4月~6月に開催されることが多い。

合格率

90%以上
講習会の最終日に行われる試験に合格すれば取得できる。

資格発足年月

1998年4月

主催団体

(社)日本キャンプ協会

主催団体の
通信講座

http://www.camping.or.jp


森林インストラクター

森林インストラクター

『自然』について知識を持ち、森林浴やハイキングなどで、森林の仕組みや人との係わり、花や植物、野鳥などの生態などを案内できる『自然』のプロフェッショナルが『森林インストラクター』です。

森林についての豊富な知識が、訪れる人たちにとって更に充実した体験を提供できます。いわば、森林と人を橋渡しをするコーディネーターのような存在です。 出題範囲は広く、植物や動物など森林の生態から野外活動に関する知識まで必要となります。科目は森林、森林内の野外活動、林業、安全および教育と計4科目。1次試験の筆記試験には論述式で2次試験(実技と面接)となっています。

1科目を落としても期限内に他の合格科目は3年間有効なので、次回合格すれば2次試験(実技と面接)に臨めます。

森林インストラクターの詳細

保育士との関連性

子どもと関わる仕事では、自然と毎日のように触れ合います。そのような環境で自然に対する知識が豊富にあれば、子どもたちとの関わりも更に充実したものとなるのではないでしょうか。
また遠足などでは、森などに行く機会も多いので更に遠足を盛り上げることができます。

受験資格

20歳以上
その他に特に制限はありません。

取得期間の目安

3ヵ月

受験費用

受験費用
1万8000円
試験料(1次・2次の合計)。登録料は5000円。

試験時期

1次試験(筆記試験)は9月中旬、2次試験(実技試験、面接)は11月に実施される。

合格率

約25%

資格発足年月

1991年

主催団体

一般社団法人全国森林レクリエーション協会

資格試験詳細

http://www.shinrinreku.jp/


ネイチャーゲーム指導員

ネイチャーゲーム指導員

ネイチャーゲームとは、1979年米国のナチュラリスト、ジョセフコーネル氏により発表された五感を使って自然を体験する野外活動です。

ネイチャーゲームには、現在100種類以上のレクリエーションがあり、季節を問わず、子どもも大人も一緒になって自然を体験してふれあうことができます。また自然を体験するプログラムとしてだけでなく、町中の公園や、保育園でも手軽にできます。

レクリエーションの一例としては、グループで一匹の動物を演じるゲームや、一本の木の情報をグループごとに収集して発表したり、動物のヒントを書いたカードを元に、グループでその動物を推測して当てるなど、たくさんの種類があります。

ネイチャーゲーム指導員の詳細

保育士との関連性

子どもと関わる仕事では、レクリエーションは欠かせません。ネイチャーゲームを学ぶことによって普段の保育がより充実することはもちろん、保護者の方が来られる行事などでも、よりスムーズに企画・運営することができます。

受験資格

18歳以上
学歴、性別などに制限はない。

取得期間の目安

3日間
ネイチャーゲームリーダーの講習期間。インストラクターには、リーダー取得後、1年~2年ぐらいの経験が必要。

受験費用

講習費2万~3万円。各会場によって講習費は違います。
講習費以外に、ハンドブック代3000円が当日と登録料4300円(23歳未満)5300円(23歳以上)が、別途必要です。

試験時期

不定期
日本全国で年間約60回ほど行われています。

合格率

約95%

資格発足年月

1997年7月

主催団体

(財)社会福祉振興・試験センター

主催団体の
通信講座

http://www.naturegame.or.jp

たのまな
保育士バンク
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著作・制作など
現役保育士つくしんぼ先生
なかのゆうと
監修・原作・執筆・編集
著書に『先輩が教えてくれる! 新人保育士のきほん(翔泳社)』、『保育士になろう!(青弓社)』。元私立幼稚園教諭。現役保育士や児童福祉施設などに勤務する方を取材し、保育現場のリアルを発信します。
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