保育園での集団生活について
保育園での集団生活について
保護者が保育所、保育園に期待することに、わが子が集団生活になじんでほしいという願いがあるかと思います。せっかく年齢の近い子ども達が時間をともにする良い機会なのですから、目標のひとつとして出来ればいいなと僕も思います。
しかし、何にでも順序というものがあります。家庭で充分親に甘えることが出来、無条件に受け入れてもらったという安心感を味わえなかった子どもは、年齢だけ達したといって集団生活の中に飛び込んでも、相手とのコミュニケーションをとれる状態になっていないことがよくあります。そこにいくまでに個人差もありますが、やはり人間を形成するために必要な部品をひとつずつ自分のものにしていかなくてはうまく次に進めないようです。保育士としてもそのことを保護者の気持ちを察しながら上手にアドバイスしていくことが、今、もっとも大切な保育士としての役割のような気がしています。またそれと同時に、子どもがいかに集団になじめるようにフォローすることよりも、まずはそこにいきつくまでの状態に近づけるための、ケアなどに追われてしまうことの方が実状ではないでしょうか。
何ごともそうですが、一見楽そうに見えるバイパスを通してあげることは、実はその子が苦労して拾うはずだった大事な宝物を奪ってしまっていることじゃないのかなぁっていつも思ってます。集団が大きくなるほど、保育者がこのことに執着する必要があるとさえ感じます。子ども達をひとつの集団としてうまく動かしたつもりでも、その中には一見順応しているように見えて、実はかなり無理をしながら集団に自分を合わせている子がいるかも知れませんよね。それは本人が一番感じているはずです。仮に集団に溶け込めないだけならまだしも、その時の経験を自分のカラーとして一生引きずっていくことになるとしたら・・。そしてそれが大人の勘違いが原因であったなら、お互いに実に不幸なことです。だって、何とか集団になじんでほしいという願いからのはずだったのに・・・。
こうして考えると、保育士として「どうして皆といっしょに出来ないの!」なんて、簡単に言えるようなことではないのかも知れませんね。

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