保育園での出来事2
保育士さんのアンテナ

甘いものが大好き。
去年の運動会でのひとこまです。Y君はクラスで一番小柄で気の小さな男の子でした。そんなY君は運動会の徒競走をとても憂うつな気持ちで迎えていました。小柄で一番前の列に並んだY君にはまだ心の準備も出来ていません。それでも言われるままにスタート地点に並んだY君・・・「よーい・ドン!」の掛け声とともに同じ列のお友達は元気よく飛び出していきました。でもY君はどうしてもスタートすることが出来ません。ひとり残ったYくんは次の列のお友達と走ることになりました。「よーい・ドン!」・・・でもやっぱりスタート出来ません。その次も、またその次も「よーい・ドン!」の掛け声のたびに段々後ろに下がり一番前のはずがなかなか走り出すことが出来ずにいます。
そんな時、一人の保育士さんがY君に声を掛けました。
「ねえY君、先生といっしょに走ろうか?」
Y君「いや」
「う~ん、じゃあね~B君となら走れる?」
Y君「・・・・・・」
「そう!じゃあ待ててね!」
保育士さんはしっかりものでお友達からも一目置かれているB君のところへ行きました。「ねえB君!Y君がねぇ、かっこいいB君と一緒に走りたいんだって!走ってくれるとB君もとっても喜ぶよ、先生も嬉しいし!」
B君「・・・・・・・」
B君はY君のところへ歩いて行きました。B君「Y君・・いっしょに走ろ・・・」
よ~い・ドン! 二人は手をつないで参加です。今度はY君も走ることが出来ました。その様子をずっと見守っていた観客席の保護者の方はザワザワ・・・いつしかそれは拍手に変わり手拍子へと、二人は手拍子と伴走してゴールしました。もちろんかっこいいB君はもう一回自分の番を走り一番でゴールをきりました。
Y君が行事の参加をどのように捉え、これからも自分の苦手な部分を乗り越えていけるかは、保育士さんの手法技術の役割も大きく関係してくるんだと思います。幸いにもアンテナの高い保育士さんに恵まれ、優しくかっこいい憧れの友達とも関わりが出来たY君。今後ますます幸せな園生活を送れるよう願っています。

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