保育園での出来事4
もうパンチしないから
寄稿者DATA

スプリ先生
保育士を経て、現在では園長に就任
園長に就任し、めっきり子どもと遊びこむ時間がなくなってしまい、本音は寂しいのですが、これも役割分担だと自分に言い聞かせ頑張ってます。
F先生は長時間保育のお手伝いをしてくれているアルバイトの保育士卵さんです。
まだ資格はありませんが、とても丁寧にひとりひとりの子の気持ちを大切にして関わる事が出来るなあって感心して見てました。
さて、いつも3才児の男の子が何の気なしに優しいF先生をパンチしてきます。でもF先生は怒りません。気長に「どうしていつもパンチするの?」と優しく声を掛けていました。
F先生はパンチされることの悲しみよりも、その子が理由も無くそうしてしまう気持ちでいることが心配でした。
何が満たされてないのか?自分にどんなお手伝いが出来るのか?
そう考えてある日聞きました。「○○くん、おうちで何かとても嫌なことがあったの?」本当に心配して真剣に聞いたと思います。
男の子はパンチをやめて走っていきましたが、しばらくして戻ってきて言いました。「もうパンチしないから・・」それ以降F先生にパンチをすることはなくなりました。
どんなにパンチしても怒らずに自分を受け入れてくれたF先生。少しずつ信頼感を持っていった男の子に気持ちを聞いたことは、パンチを止めさせようという目的ではなく、その子の気持ちをもっとわかってあげたいと言う気持ちからでした。ですから違う子に同じ方法をしても結果は違うでしょう。
でも、肝心なのは理解しようとする気持ちであるのは間違いないと、僕も再確認することが出来ました。
これからも、もっともっとその子の味方になって、良い関係を築いていってほしいと思います。F先生良かったね!
著作・制作など

なかのゆうと(保育士資格保持)
監修・原作・執筆・編集
著書に『先輩が教えてくれる! 新人保育士のきほん(翔泳社)』、『保育士になろう!(青弓社)』。元私立幼稚園教諭。現役保育士や児童福祉施設などに勤務する方を取材し、保育現場のリアルを発信します。
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