令和7年 保育士試験(後期)問題
子どもの保健
(選択式 20 問)

問1 次のうち、日本の母子保健に関する人口動態統計に関する記述として、適切なものを2つ選びなさい。

1 2023(令和5)年の人口動態統計の確定数による乳児死亡率は、出生千対 1.8 である。
2 2023(令和5)年の人口動態統計の確定数による周産期死亡率は、出産千対 5.8 である。
3 2023(令和5)年の人口動態統計の確定数による新生児死亡率は、出生千対 0.2 である。
4 乳児死亡率= 年間乳児死亡数(生後1年未満の死亡数) 年間出生数 ×1,000 である。
5 新生児死亡とは、生後1週(7日)未満の死亡をいう。

問2 次のうち、低出生体重児に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

A 体重 2,500 g 未満で出生した新生児を低出生体重児という。

B 低出生体重児の割合を母親の年齢階級別に見ると、20 代と 30 代に多い傾向がある。

C 低出生体重児の発生を予防するためには、妊婦や妊婦の家庭全体に向けての禁煙指導が重要である。

D 低出生体重児や早産児では、乳児期から幼児期前半にかけて、発達の評価を修正月齢で行う。

   
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問3 次の文は、Scammon の器官別発育曲線に関する記述である。適切なものの組み合わせを1つ選びなさい。

A 一般型は、呼吸器、心臓・血管、骨、筋肉などの臓器の発育を示す。

B リンパ型は、リンパ節や扁桃など、免疫系に関わる器官の発育を示し、10 ~ 12 歳頃に最大値を示す。

C 神経型は、学童期に急激な増加を示す。

D 生殖型は、生殖器の発育を示し、幼児期に急激な増加を示す。

E Scammon の器官別発育曲線は、新生児の値を 100 として年齢による変化を示している。

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問4 次のうち、「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)(2023(令和5)年5月一部改訂 10 月一部修正)」(こども家庭庁)に示された「子どもの病気~症状に合わせた対応~」に関する内容として、不適切なものを1つ選びなさい。

1 耳の症状を見るポイントは、「痛がる」、「耳だれがある」、「耳をさわる」である。
2 のどの症状を見るポイントは、「痛がる」、「赤くなっている」、「声がかれている」、「咳がでる」である。
3 睡眠時の症状を見るポイントは、「泣いて目がさめる」、「目ざめが悪く機嫌が悪い」である。
4 今までなかった発しんに気がついたら、他の子どもたちと一緒に保育室内で静かに過ごすようにする。
5 子ども一人一人の元気な時の平熱を知っておくことが症状の変化に気づくめやすになる。

問5 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

Hちゃん(生後6か月、女児)は、母乳栄養で育ち、最近離乳食が始まったばかりです。保育所には2週間前から通い始めました。母親は時短勤務で仕事に復帰したところです。Hちゃんは、入所前から、顔、肘関節部、膝関節部に湿疹があり、かゆいのか、いつも顔を手で触っています。Y保育士は、迎えに来た母親から、「赤ちゃんによくある湿疹で、そのうち治ると思っていたのだけれど、抱っこをすると私の服に顔をすりすりするようになって、手足の湿疹も増えている様な気がします。このまま放っておいてよいと思いますか」と相談されました。

【設問】

次のうち、Y保育士の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 離乳食によるアレルギー反応であるため、離乳食をもう少し遅らせるべきだと助言する。
2 乳児湿疹といって、多くの乳児にみられる湿疹なので、放っておいて大丈夫だと励ます。
3 湿疹が悪化しているようなので、医療機関の受診を勧める。
4 母乳が原因かもしれないので、しばらく人工乳だけにするよう助言する。
5 母親がいないことに対するストレスが原因だと思われるので、仕事をやめるよう助言する。

問6 次のうち、保育所の健康診断に関する記述として、適切なものを1つ選びなさい。

1 「保育所保育指針解説」によると、健康診断は、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63 号)第 12 条の規定に基づき、「学校保健安全法」の規定に準じて行われる。
2 健康診断は、入所時は実施しなくてもよい。
3 健康診断の項目は全3項目で、1身長及び体重、2栄養状態、3脊柱及び胸郭の疾病及び異常の有無である。
4 健康診断に際して、保護者の疑問や不安などを嘱託医等には伝えなくてもよい。
5 健康診断の結果は、保育所内の職員間のみで情報共有する。

問7 次の【Ⅰ群】の心臓に関連する疾患の病態等と、【Ⅱ群】の疾患名を結びつけた場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

【Ⅰ群】

A 左心房の血液が右心房に流れ、右心室や肺に負担がかかる。乳幼児期には心雑音がなく無症状で経過し、学校心臓検診でみつかることもある。

B 血液が大動脈から肺動脈に入り、再び肺へ流れるため心臓の負担が増す。症状は無症状から心不全症状まで様々である。

C 疾患の後遺症として冠動脈瘤をもつ子どもは、血液の凝固を抑える薬で心筋塞を予防しながら日常生活を送っている。

D 左心室の血液が右心室に流れ、肺の血流が増加する。通常は心雑音があり生後早期に発見される。

E チアノーゼを伴う先天性心疾患の代表である。体循環で心臓に戻った血液の肺動脈への流れが、肺動脈狭窄のために滞り、右心室への負担となって右心室肥大となる。

【Ⅱ群】

ア ファロー四徴症

イ 心房中隔欠損症

ウ 動脈管開存症

エ 川崎病

オ 心室中隔欠損症

   
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問8 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

S保育所の3歳児クラスに在籍しているWちゃん(女児)は、昨日は元気に遊んでいたが、朝、保護者から担当保育士に連絡があり、「両目の目やにと、高熱と、のどの痛みがあるため、病院を受診する」とのことだった。その後、再度連絡があり、「プール熱と診断されたので保育所をお休みする」とのことであった。

【設問】

次のうち、S保育所の対応として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

A 咽頭結膜熱(プール熱)の潜伏期間は2~ 14 日であるので、約2週間は他児の健康観察を丁寧に行う。

B 咽頭結膜熱(プール熱)が終息するまで発生状況を記録するが、入所児だけでなく職員の健康状態も記録する。

C 他児の保護者に、咽頭結膜熱(プール熱)が発生したことについて情報提供する。

D Wちゃんの保護者に、発熱、充血等の主な症状が消失した翌日から登園できることを伝える。

E Wちゃんの保護者に、感染力が強いので家庭内でタオルの共有を避けるよう伝える。

   
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問9 次のうち、「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)(2023(令和5)年5月一部改訂 10 月一部修正)」(こども家庭庁)に示された子どもの感染症に関する内容として、適切なものを3つ選びなさい。

1 マイコプラズマ肺炎では、中耳炎、発しん等を伴うこともあり、重症化することもある。
2 溶連菌感染症に罹患した際の登園のめやすは、「抗菌薬内服後 24 ~ 48 時間経過していること」である。
3 インフルエンザは主に冬季に流行するので、流行前に定期接種としてインフルエンザワクチンを接種する。
4 手足口病は、回復後も飛沫や鼻汁からは1~2週間、便からは数週~数か月間、ウイルスが排出される。
5 新型コロナウイルス感染症の出席停止の期間の基準は、「発症した後4日を経過し、かつ、症状が軽快した後1日を経過するまで」である。

問 10 次のうち、「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)(2023(令和5)年5月一部改訂 10 月一部修正)」(こども家庭庁)に示された「子どもの健康支援の充実」に関する内容として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

A 子どもの発達過程に即して養護と教育の両面から子どもの健康支援を行う。

B 各保育所で作成する保健計画等に沿って感染症予防をはじめとする子どもの健康管理や健康増進に関するマニュアル等を適宜作成する。

C 家庭での子どもの健康管理や健康増進につながるよう、取組の評価や保護者等への説明をより丁寧に行っていく。

D 職員全体が専門的知識・技術を習得するほか、組織として関係機関と連携する。

E 感染症の予防について、常に様々な知見や情報を収集し、適切に対応する。

   
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問 11 次のうち、病児保育事業に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

A 病児対応型では、利用児童おおむね3人につき保育士1名以上を配置する。

B 病児対応型の対象となる児童はおおむね 10 歳未満としている。

C 病児対応型では、医師の配置が義務づけられている。

D 体調不良児対応型では、看護師等を1名以上配置する。

   
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問 12 次のうち、「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)(2023(令和5)年5月一部改訂 10 月一部修正)」(こども家庭庁)に示された感染症に関する内容として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

A 生後数か月以降、母親から胎盤を通して受け取っていた免疫(移行抗体)が増加し始める。

B 乳児は、風邪等で気道等の粘膜が腫れても、息苦しくなりにくい。

C 乳児は、年長児や成人と比べると、体内の水分量が多く、1日に必要とする体重当たりの水分量も多く、脱水症になりやすい。

D 2歳未満では、息苦しさや体調不良を訴えることや、自分で外すことが困難であることから、窒息や熱中症のリスクが高まるため、マスクの着用は奨められていない。

   
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問 13 次のうち、保育所における危機管理に関する内容として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

A 「SHELL モデル」は、「(事故などが)なぜおこったか」を分析して、再発防止につなげるための要因分析の方法である。

B 地域のほかの保育所等に協力を呼びかけ、防災点検や避難訓練後のピアレビュー(相互評価)を行うことで、お互いの安全意識を高めることができる。

C ヒヤリ・ハット報告の収集および分析は、ハインリッヒの法則の考え方をもとにした重大事故予防のための対策である。

D 継続的に事故を回避するための PDCA サイクルのAの Action は、防災点検や避難訓練を実施することである。

   
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問 14 次のうち、保育所の災害への備えに関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

A 「保育所保育指針解説」によると、「消防法」第8条第1項では、保育所に対し、消防計画の作成、消防設備の設置及び防火管理者の設置等を義務付けている。

B 食物アレルギーのある子どもや障害のある子どもなど、特に配慮を要する子どもへの対応についても検討し、避難所にいるような状況等においては、全職員が対応できるようにすることが求められる。

C 避難訓練は、「消防法」で義務付けられ、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63 号)第6条第2項において、少なくとも年2回は行わなくてはならないと規定されている。

D 災害時は電話等がつながらないことを想定し、あらかじめ複数の連絡手段を決め、保護者に知らせておいたり、保護者自身の安否を円滑に保育所に伝えてもらえる仕組みをあらかじめ整え、それを周知しておく。

   
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問 15 次のうち、「こどもを事故から守る!事故防止ハンドブック」(こども家庭庁)に示された熱中症の予防のポイントに関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

A 室温 30°Cを目安に、エアコンや扇風機を上手に使う。

B 水分と塩分補給(経口補水液やイオン飲料など)は、のどが渇いてから行う。

C 外出の際は体を締め付けない涼しい服装で、日よけ対策も行う。

D 無理をせず、適度に休憩をする。

E 短時間であっても絶対に車内にこどもを放置しない。

   
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問 16 次のうち、エピペン®を持参する子どもに対する保育所での対応について適切なものを1つ選びなさい。

1 エピペン®は、太ももの内側に注射し、すぐに抜く。
2 医療従事者ではない保育士は、エピペン®を打ってはいけない。
3 エピペン®を預かったら、冷蔵庫内で保管する。
4 食物アレルギー以外の原因によって起きたアナフィラキシーショックの時は、エピペン®を打たない。
5 子どもに、ゼーゼーする呼吸、声がかすれる、尿や便を漏らす、といった症状が1つでも見られたら、エピペン®を使用する。

問 17 次のうち、1型糖尿病の子どもの保育で留意すべきこととして、適切なものを3つ選びなさい。

1 厳格な食事療法を行う。
2 低血糖の時は、ブドウ糖やジュースなどの糖分を含んだ補食をとらせる。
3 注射やインスリンポンプを用いたインスリン補充が1日たりとも欠かせない。
4 1型糖尿病は、生活習慣により発症する。
5 重症の低血糖発作を起こし、生命が危険な状態等である場合に、現場に居合わせた職員等が、グルカゴン点鼻粉末剤を自ら投与できない本人に代わって投与する場合がある。

問 18 次のうち、医療的ケア児に関する内容として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

A 医療的ケアの具体例として、喀痰かくたん吸引、経管栄養などがあげられる。

B 2015(平成 27)年頃には、日本における在宅の医療的ケア児の推計値は、20,000 人を超えた。

C 一定の研修を修了し、業務の登録認定を受けた保育士は、認定特定行為業務従事者とされる。

D 医療的ケア児等総合支援事業には、医療的ケア児等支援者養成研修の実施や、保育所等への併行通園の促進などが含まれている。

   
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問 19 次のうち、予防接種に関する内容として、適切なものを3つ選びなさい。

1 ロタウイルスワクチン接種後の子どもの排泄処理をした後は、手洗いを徹底することが大切である。
2 MRワクチンは、不活化ワクチンである。
3 5種混合ワクチンは、4種混合ワクチンに肺炎球菌ワクチンが加わったものである。
4 RSウイルスワクチンを妊婦に接種することにより、RSウイルスに対する抗体が母体で作られ、抗体が胎盤を介して胎児に移行することで、新生児および乳児におけるRSウイルスを原因とする下気道疾患を防ぐことができる。
5 5種混合ワクチンとロタウイルスワクチンは、同時接種することができる。

問 20 次のうち、保育の質の確保・向上や安全性の確保に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

A こどもへの性暴力防止の対策を推進するため、「学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律(こども性暴力防止法)」が 2024(令和6)年6月に成立した。

B 保育所等における事故対策については、2023(令和5)年4月から保育所等において安全計画の作成と対応が義務付けられるようになった。

C 「令和5年教育・保育施設等における事故報告集計」(こども家庭庁)によると、2023(令和5)年の教育・保育施設等における重大事故の報告件数は、前年より減少した。

   
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