令和2年保育士試験問題(後期)
子どもの食と栄養
(選択式 20 問)

問1 次の文は、「平成27年度乳幼児栄養調査結果の概要」(厚生労働省)の「現在子どもの食事について困っていること(回答者:2~6歳児の保護者)」に関する記述である。そのうち、2~3歳児未満の保護者の回答において、割合の高い上位5つに入る項目として、不適切な記述を一つ選びなさい。

1 食べるのに時間がかかる
2 偏食する
3 むら食い
4 遊び食べをする
5 食べすぎる

問2 次の文は、食生活の現状に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 「平成29年度食料需給表」(農林水産省)によると、平成28年度の日本の食料自給率は供給熱量ベースで50%を上回っている。

B 「平成29年国民健康・栄養調査報告」(厚生労働省)によると、全ての年代で昼食・夕食に比べ、朝食を欠食する割合が高い。

C 「平成29年国民健康・栄養調査報告」(厚生労働省)によると、女性のやせ(BMI118.5kg/m2)の割合は、20代が最も高い。

D 「平成29年度食育白書」(農林水産省)によると、週の半分以上、一日の全ての食事を一人で食べている「孤食」の人は約15%である。

   
1 ×
2 × ×
3 ×
4 × ×
5 × × ×

問3 次のうち、ビタミン名と不足・欠乏症の組み合わせとして、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  ビタミンK 神経管閉鎖障害
  ビタミンA 夜盲症
  葉酸 新生児の頭蓋内出血症
  ビタミンD 小児のくる病
   
1 ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × ×

問4 次の文は、栄養素に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 炭水化物は、糖質と食物繊維に分類される。

B 脂質の1gあたりのエネルギー量は4kcalである。

C たんぱく質は、炭素、酸素、水素、窒素を含む。

D 無機質(ミネラル)は、体内で合成できない。

   
1 × ×
2 ×
3 × × ×
4 ×
5 × × ×

問5 次の文は、「日本人の食事摂取基準(2020年版)」(厚生労働省)の小児(1~17歳)に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 身体活動レベル(PAL)は2区分である。

B 3~5歳におけるカルシウムの推奨量は、骨塩量増加に伴うカルシウム蓄積量が生涯で最も増加する時期であるため、他の年代に比べて高い。

C 脂質の目標量は、男女で異なる。

D 1~2歳の基礎代謝基準値は、3~5歳より高い。

   
1 ×
2 ×
3 ×
4 × ×
5 × × ×

問6 次の文のうち、「食事バランスガイド」(平成17年:厚生労働省・農林水産省)に関する記述として、不適切な記述を一つ選びなさい。

1 食事の提供量の単位は、SV(サービング)である。
2 1食に「何を」「どれだけ」食べたらよいかが示されている。
3 コマのイラストで描かれている。
4 菓子・嗜好飲料は食生活の中の楽しみとしてとらえ、料理グループには含まれていない。
5 「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5区分の料理で示されている。

問7 次の文は、母乳に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

1 母乳中の糖質は、しょ糖(スクロース)を多く含む。
2 母乳のたんぱく質含量は、普通牛乳より少ない。
3 母乳には、消化吸収のよい飽和脂肪酸が多く含まれている。
4 母乳中のカルシウム量は、普通牛乳より多い。
5 冷凍母乳は免疫物質を保持するため、電子レンジで解凍するとよい。

問8 次の【Ⅰ群】の育児用ミルクと、【Ⅱ群】の特徴を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】

A 乳児用調製粉乳

B フォローアップミルク

C 低出生体重児用粉乳

D アミノ酸混合乳

【Ⅱ群】

ア 生後9か月以降から使用する。

イ 消化吸収に負担の少ない中鎖脂肪(MCT)が用いられている。

ウ 牛乳たんぱく質を含まないアレルギー児用ミルクである。

エ 母乳の代替品である。

   
1
2
3
4
5

問9 次のA~Dのうち、一般的な幼児の食具の持ち方の変化の順番として、最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

1 A→B→C→D
2 A→C→D→B
3 B→A→C→D
4 B→C→A→D
5 B→C→D→A

問10 次の文は、幼児期の栄養と食生活に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 「楽しく食べる子どもに~食からはじまる健やかガイド~」(平成16年:厚生労働省)における「発育・発達過程に応じて育てたい”食べる力”」の一つとして、幼児期では「家族や仲間と一緒に食べる楽しさを味わう」をあげている。

B 幼児は、成人に比べてからだが小さく、胃の容量も小さいが、体重1kgあたりのエネルギー必要量は、成人より多い。

C 「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年改定版:厚生労働省)では、子ども(1歳)の1日の食事量の目安について、主食、副菜、主菜はそれぞれ成人と同じ程度としている。

D 幼児期には、偏食する、むら食い、食欲不振などが起きやすい。

   
1 ×
2 ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×

問11 次の文のうち、「学校給食実施基準の一部改正について(通知)」(平成30年:文部科学省)に関する記述として、不適切な記述を一つ選びなさい。

1 「学校給食摂取基準」については、厚生労働省が策定した「学校保健統計調査」を参考とすること。
2 各地域の実情や家庭における食生活の実態把握の上、日本型食生活の実践、日本の伝統的な食文化の継承について十分配慮すること。
3 「食事状況調査」の結果によれば、学校給食のない日はカルシウム不足が顕著である。
4 献立作成にあたっては、常に食品の組み合わせ、調理方法等の改善を図るとともに、児童生徒のし好の偏りをなくすよう配慮すること。
5 望ましい生活習慣を形成するため、適度な運動、調和のとれた食事、十分な休養・睡眠という生活習慣全体を視野に入れた指導に配慮すること。

問 12 次の文は、「妊産婦のための食生活指針―「健やか親子21」推進検討会報告書―」(平成18年:厚生労働省)の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

―からだづくりの基礎となる「( A )」は適量を―

肉、魚、卵、大豆料理をバランスよくとりましょう。赤身の肉や魚などを上手に取り入れて、 ( B )を防ぎましょう。ただし、妊娠初期には( C )の過剰摂取に気をつけて。

ア 主食     イ 主菜     ウ 貧血     エ 妊娠高血圧症候群     
オ 葉酸     カ ビタミンA     キ ビタミンK

   
1
2
3
4
5

問 13 次の【Ⅰ群】の節句の種類と、【Ⅱ群】の節句に食べる一般的な料理や食品を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】

A 人日の節句

B 桃の節句

C 端午の節句

D 七夕の節句

E 重陽の節句

【Ⅱ群】

ア ちまき、柏餅

イ 栗ご飯、きく酒

ウ はまぐりのお吸い物、ちらしずし、菱もち

エ かゆ、せり、なずな

オ そうめん

   
1
2
3
4
5

問 14 次のうち、「第3次食育推進基本計画」(平成28年:農林水産省)のコンセプトとして、正しいものを一つ選びなさい。

1 生涯にわたるライフステージに応じた間断ない食育の推進
2 「周知」から「実践」へ
3 生活習慣病の予防及び改善につなげよう
4 食育の「周知」へ
5 実践の環を広げよう

問 15 次の文のうち、「楽しく食べる子どもに~保育所における食育に関する指針~」(平成16年:厚生労働省)の「食育の目標」の一部として、正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい

A お腹がすくリズムのもてる子ども

B 食べたいもの、好きなものが増える子ども

C 一緒に食べたい人がいる子ども

D 食べものを大切にする子ども

E 食べものを話題にする子ども

   
1
2 ×
3 × ×
4 × × ×
5 × × × ×

問 16 次の文は、「保育所保育指針」第3章「健康及び安全」の2「食育の推進」の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

保育所における食育は、( A )な生活の( B )としての「( C )」の育成に向け、その基礎を培うことを目標とすること。

   
1 健康 基本 生きていく力
2 安全 基本 食を営む力
3 健康 手本 生きていく力
4 健康 基本 食を営む力
5 安全 手本 食を営む力

問 17 次の文のうち、「児童福祉施設における食事の提供ガイド」(平成22年:厚生労働省)の「調理実習(体験)等における食中毒予防のための衛生管理の留意点」に関する記述として、不適切な記述を一つ選びなさい。

1 実習の献立については、衛生管理の観点から、十分な加熱を基本とし、容易に加熱できる献立と することが望ましい。
2 実習の材料として家庭菜園等で収穫したじゃがいもを使用する場合は、ソラニン類食中毒の防止 のため、芽や緑化した部分を十分に切除するとともに、未成熟で小さいじゃがいもは喫食しないよ うにする。
3 体調不良や、下痢、手指に傷があるなどの子どもの状態を確認し、状況に応じては、該当する子 どもの作業は控えることが望ましい。
4 調理前の手洗い等のみでなく、調理中も衛生管理できているか確認する必要がある。
5 加熱調理後は、24 時間以内に喫食することが望ましい。

問 18 次の文は、保育所における食事の提供に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 幼児の給与栄養目標量は、「日本人の食事摂取基準」を用いて、1~2歳児と3~5歳児に分けて設定している。

B 乳児の給与栄養目標量は、「日本人の食事摂取基準」を用いて、乳汁と離乳食に分けて設定している。

C 3~5歳児では、基本的には、昼食及び2回の間食を給与する。

D 1~2歳児では、基本的には、昼食及び1回の間食を給与する。

   
1
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×

問 19 次の文のうち、不適切な記述を一つ選びなさい。

1 下痢の時には、食物繊維を多く含む料理を与える。
2 乳児は、胃の形状から嘔吐しやすい。
3 嘔吐後に、吐き気がなければ、様子を見ながら経口補水液などの水分を少量ずつ摂らせる。
4 脱水症の症状として、排尿間隔が長くなり、尿量が減る等がある。
5 嘔吐物の処理に使用した物(手袋、マスク、エプロン、雑巾等)は、ビニール袋に密閉して、廃棄する。

問 20 次のうち、「食品表示法」において、アレルギー表示が義務づけられている食品7品目にあてはまらないものを一つ選びなさい。

1
2
3 小麦
4 そば
5 大豆

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