保育士修学資金貸付制度とは?

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『保育士修学資金貸付制度』とは、保育士を目指し養成施設に修学している人を対象に、その修学費用を支援する制度です。地方自治体が運営しており、自治体によって内容は異なりますが、ここでは東京都の場合を例にとって解説していきます。
東京都では、「東京都社会福祉協議会 東京都福祉人材センター」が保育士修学資金貸付事業を運営しており、貸付額は月額5万円以内、総額120万円以内となっており、その他入学準備金や就業準備金が各20万円以内(任意)、条件によって生活費加算があります。利子は無利子です。

また、最大のメリットといえるのが、返還免除の制度です。
返還免除の条件ですが、『保育士養成施設卒業後、都内の保育所等で引き続き5年間、保育士業務に従事した場合、返還の免除』となっており、これから保育士の資格を取得し、保育士として仕事をしていきたいと考えている方にとっては大きな援助になるはずです。

逆にデメリットは?

やはりデメリットとなるのは『借金』であるということを認識することです。返還免除の要件を満たせば問題ないですが、何らかの理由で保育所等での就業が出来なかった場合、借りたお金を返さなくてはなりません。仮に変換する場合ですと、『貸付期間の2倍に相当する期間内』に返還しなければならず、毎月4万円を2年間借りた場合、4年間毎月2万を返済しなければなりません。例えばもし、体調面などの理由で就業自体ができなかった場合、他に収入もなく月に2万円を返済することは大きな負担になるということを事前に認識しておく必要があるでしょう。

近年では、『奨学金』の返済ができなくなるケースが増えており、度々ニュースでも取り上げられいます。
私自身も学生時代に奨学金を借り、30歳を越えた今でも返済していますが、10代の若いころは借金という気持ちは薄く、お金を借りているという感覚が少なかったように思えます。

ただ、今回の『保育士修学資金貸付制度』では、無利子であることと、返還免除があることで、ニュースで話題となる『返せない奨学金』とは少し性質が違い、良心的な貸付制度といえるでしょう。

申込者の要件について

①都内に住所を有している(住民登録している)または都内の養成施設(通信制は除く)に在学している
②学業が優秀である
③家庭の経済状況等から、真に本修学資金の貸付けが必要と認められる
④他県が実施する保育士修学資金を借受けていない
⑤卒業後、5年以上(過疎地域で従事した場合または中高年離職者の場合は3年以上)都内の指定施設にて保育士業務に従事する意思を有する
上記が東京都の場合の、申込要件になります。修学生向けの説明会なども実施されているので、今後、保育士を目指す方はぜひ一度『保育士修学資金貸付制度』の利用を検討してみてはいかがでしょうか?
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